『かくしごと』父の秘密にまつわる娘との不思議ギャグ空間!最後は意外な感動秘話?

描く仕事を隠し事にしている父と娘の物語『かくしごと』とは?

『かくしごと』は久米田康治によるギャグ漫画が原作で2020年にアニメ化されました。下ネタ漫画を描く後藤可久士(かくしごと)はそのことが娘にバレることを恐れ、サラリーマンを偽ってスーツ姿でスタジオへ向かう毎日を送っています。そこで行われる漫画家あるあるや、娘である後藤姫(ひめごと)の不思議な言動によるやりとりが面白い作品です。

『かくしごと』は漫画家あるあるのギャグが面白い!

『かくしごと』の主人公である後藤可久士が漫画家のため、作中では多くの漫画執筆シーンが登場します。アシスタントのやりとりはもちろんのこと、漫画という職場ならではのあるあるがギャグとして描かれているのが面白いです。昨今の漫画家は安易にダークファンタジーに手をだしがちだとか、締め切りまえに餃子を作るなど無駄な行動をしてしまうなど、読者がふだん見ることのできない漫画家たちの姿が垣間見るのも『かくしごと』の魅力のひとつとなっています。

多彩なキャラクターを持つアシスタントたちも『かくしごと』の魅力

濃いキャラを持ったアシスタントたちが登場するのも『かくしごと』の魅力です。消しゴムをかける担当の芥子駆(けしかける)は空気の読めない言動で、後藤可久士先生を奇妙な行動へけしかけます。筧亜美(かけいあみ)は女性ながらダジャレ好きで、現代っ子のダウナー系気質を持っており、いくつもの漫画家あるあるを持っています。墨田羅砂(すみたらすな)はちやほやされるクリエイティブな職場に憧れて漫画家のアシスタントになりましたが、誰よりも鋭い視線を持った女性キャラクターです。

そして何より担当の十丸院 五月(とまるいんさつき)がぶっ飛んでいて面白いです。自分はできる男だと思い込んでおり、余計なことをしては後藤可久士先生を怒らせます。とくに漫画家と出版社の認識のズレを生み出す天才で面白いです。またよかれと思って実家を訪ねては、父親の秘密が娘にバレる危険にさらすなど本当に余計なことばかりしています。後藤可久士先生と十丸院 五月のやりとりはもはや名物です。

父と娘のやりとりにほっこりする『かくしごと』

『かくしごと』で一番楽しみなのが後藤可久士と後藤姫が一日の終わりの交流シーン。日中に繰り広げられたギャグに関連することがらを、姫ちゃんの超越した感覚でまとめられるのが面白くて可愛いです。「嫌な当番も誰かがやらないと、社会が回っていかない」などたまに真理を突く一言にドキっとさせられるのも姫ちゃんの魅力のひとつとなっています。とにかくかわいい!

『かくしごと』は音楽とのタイアップも魅力!

なつかしの『君は天然色』

大滝詠一の名曲『君は天然色』がEDに使われていたことで『かくしごと』は一躍話題となりました。懐メロと「思い出はモノクローム」というノスタルジーにあふれる歌詞が最終話を暗示しているもの素敵な演出です。

復活の絶望少女達

原作者の久米田康治による前作『さよなら絶望先生』のアニメ化では声優たちが絶望少女達として多くのアニソンを世に排出しましたが、『かくしごと』もその流れを汲んでいます。大槻ケンヂとのコラボの復活にも注目です。姫ちゃんの友達が結成しためぐろ川たんていじむしょが歌うのはもちろん、絶望少女達も復活して楽曲を披露してくれてファンを沸かせていました。

意外な感動にしてやられた『かくしごと』最終話

『かくしごと』のアニメ版は原作にはない高校生姫ちゃんの演出を毎回取り入れ、それを最終話への伏線としていました。これにより10歳姫ちゃんが登場する日常ギャグパートが過去の思い出となっており、現在はどうなっているんだという憶測に胸を膨らませたファンも多いです。

そして最終話はすべて高校生姫ちゃん編で通し、感動の大団円へと導かれました。父親の記憶喪失、それを取り戻したい姫ちゃんの奮闘が感動的な最終話です。そして後藤可久士のかくしごとがすべて明かされると、実は姫ちゃんにもかくしごとが……という演出が憎い最終話でした。

 

 

 

 

 

 

 

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