寄生体X

引っ越し記事

寄生生物を題材にした純文学的映画

原題:Dead Shadows
制作2012年
監督:デビッド・チョレワ
主演:ファビアン・ウルフロム

『寄生体X』の<あらすじ>

仏パリに暮らすクリスは、11年前、ハレー彗星が地球に最接近した日に両親が惨殺され、そのことが大きなトラウマになっていた。世間では11年ぶりにハレー彗星が地球に接近することを記念し、イベントも開かれるなど沸き立っていたが、彗星が地球に近づくにつれ人々は異常な行動をとりはじめ、やがて凶暴なミュータントになってしてしまう。クリスは修羅場と化したパリから脱出するためサバイバルを繰り広げる。

『寄生体X』の<個人的感想>

普通のモンスターパニック映画として観ると肩透かしを喰らいます。ストーリーの流れがゆったりしているからです。

場面場面が人の行動や、物語の流れを説明するものではなく、感覚的に映像を楽しむ仕組みになっています。物語の流れを川に例えるなら上流(始り)から下流(終わり)に向かって、上から下に流れるのに対し、この映画は池の上を上下左右不規則に漂う感じです。

場面の切り替わりに説明もなく、ぶつ切りになるので、ストーリーを追う楽しみは皆無と言って良いです。なので普通の娯楽映画を求める人にはつまらなく感じるのかも。いわば、純文学的映画なんです。

自分も最初はモンスターパニックを期待したので、開始早々肩透かしを喰らったのですが、観る姿勢を変えればそれなに楽しめる良作です。

<ネタバレ感想>

彗星が地球に接近してくると、人々が段々可笑しな行動を取り始め、寄生生物に操られて殺し合うという内容。だけど、この寄生生物の正体があまり説明されていない。これ、観る人によってはイライラするかも。自分は己の想像力が刺激されて、あまり説明ない潔さが好きなんだけどね。彗星からウィルスが飛んできたのか、破片に乗ってやってきたのか、いまいち良くわかんないんです。

よくわかんないと言えば、普通に寄生生物部分が人を惨殺したり、感染した人の顔が溶けたりと定まらないところも。寄生生物本体らしきものが登場するけど、普通に人間より大きいからどうやって入ってるんだろう? という疑問も残った。

主人公がバット二本で夢想するところもツッコミどころかな。

そしてとにかく衝撃を受けたのはラスト。なんか前半とは打って変わって、普通に寄生モンスターとのバトル物に。そして最後は主人公も寄生されるけど、自我を持ちながらモンスターと戦う体になります。ここから快進撃が始まるのか、と思ったら、巨大な寄生生物が現れて町が沈んで映画は終わり。

えっ!? ってなった。

ここまできたら、美しい終焉とか、感覚的なラストにした方が良かったのかもと思います。

『寄生体X』の<総合評価>

設定の粗さや、ラストの雑さが目立ちますが、試みは良かったと思います。なかなかの意欲作でした。

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