【イレイザーヘッド】鬼才映画監督のシュールレアリズム

何度でも観てしまう不思議映画

どうしてだか何度も観てしまう。そんな映画が誰にだってあるはず。自分にとってはこの『イレイザーヘッド』です。

その理由は……意味がわからないからです。(それがエネルギー)

意味がわからないから、「この映画の意味は何だろう?」と頭の中にはてなを浮かべて観てしまうわけです。そして結局、意味がわからないまま終わってしまいます。

悪夢が主体の不快な映画

この映画の全容を説明するのなら、それは悪夢です。なので何の脈絡もなくシーンが変わることがあります。そしてこの映画には全体的に不安を煽るようなノイズが入っています。それがときたま現れる不快なイメージと相乗効果をなし、良い感じに不安で不快な映画となっているのです。

ネガティブを糧として生きている自分にとってこれほど活力を与えてくれる映画はありません。

まず冒頭のシーンが不快で難解です。監督によればこれは命が誕生する意味を持つシーンだそうです。卵子にみたてた隕石。そして異形の男がレバーを押すとまるで魂が抜け出すかのように主人公の口の中から出てくる精子。まさにシュールレアリズムの世界です。

そして物語は主人公が恋人の妊娠をきっかけに結婚することで進みます。ここからも不気味なシーンのオンパレードです。母親がおばあさんにサラダをかき混ぜさせるシーンは生きているのに人形化してしまっているという不気味さにぞっとします。それから切り分けようとすると血を流して悶え苦しむ鳥の丸焼き、奇形の赤ちゃん、そして精子のような物体を踏みつぶすコブトリ爺さんのような女の子……

ネガティブイメージと不快感が心地よい

この映画には何が現実で何が男の夢なのかわからない不安定さも兼ね備えています。こうした不快な音、不快なシーン、難解なシークエンスなどが心地よい不快感を与えてくれ、それがピンプダディのエネルギーとなってくれるのです。

どうやらバッテリーが無くなったら充電するように、これからもこの映画を観続けることになるでしょう。いや、観続けます!

こちらの記事も人気です

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA